にいがたアイサポートだより 第5号 2023年6月発行 (メールにいがた162号/福祉だより第121号) 発行:にいがたアイサポートセンター 新潟県視覚障害者情報センター 新潟県視覚障害者福祉協会  ~目次~   1 みちしるべ ~アイサポートセンター代表挨拶~ 2 アイサポートセンターからのお知らせ アイサポートセンターの令和5年度事業計画について / アイフェスタ2023の開催について ○県視覚障害者情報センターより  休館日のお知らせ / 国立国会図書館の「みなサーチ」サービスのご紹介 / 4月号掲載の点字レシピ集 当選者のお知らせ ○県視障協より  ふれあい・いきいきサロンのご案内 3 県内の関係団体からのお知らせ 4 県内および全国のニュースや視覚障害に関連する動向 5 利用者参加コーナー  文芸コーナー / お悩み掲示板 今号のテーマ:映画の音声ガイドアプリ 6 県内主要文化施設の催事情報 7 生活便利情報コーナー 今号のテーマ:歩行者認識アプリ OKO(オコ)  8 編集後記 (地域生活支援センター日だまり・井越) ***** 1 みちしるべ~アイサポートセンター代表挨拶~ 新潟県視覚障害者福祉協会 理事長 木村弘美 雨に紫陽花の花が鮮やかに映える季節となりました。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。 青い紫陽花の花言葉は辛抱強い愛情、白い紫陽花の花言葉は寛容、ピンクの紫陽花の花言葉は元気な女性だそうです。 ピンク色のスカーフを巻いて雨上がりの街に出てみたくなりました。 さて、3月18日新潟市水族館マリンピア日本海にて大人の視覚障がい者のための水族館講座が開催されました。 この講座は、一昨年の11月にも開催されており、私はその際にも参加させていただきました。 新潟県視覚障害者情報センターのお知らせメールで講座の開催を知った際、「大人の?視覚障がい者の?しかも水族館講座?」と、まず講座名に興味を惹かれました。 開催案内には「さわることができる生きものや標本などを活用して、水の生きものや水族館についてのお話をします。」とありました。 講座当日のプログラムではカワウソやビーバーの毛皮に触れて手触りの違いを感じたり、フグの乾燥標本やフンボルトペンギン、ラッコのはく製に触れてその形状を知ることができました。 特にラッコは想像していたよりずっと大きくて驚きました。毛皮を目的に乱獲され、絶滅の危機に瀕していることを教えていただきました。 また、ペンギンの鳴き声やにおいも体験しました。ヤドカリが脱皮を続けて成長し、大きくなった体のサイズに合う貝殻を探して引っ越しすることなど、生きたヤドカリに触れながらお話いただきました。 そして、イルカショーの見学の前に人形を使ってイルカのジャンプの動きを説明していただきました。 この事前の説明は一昨年のプログラムにはなかったもので、より分かりやすくとの工夫を感じました。 これまでは水族館は視覚で楽しむ所と思い込んでいましたが、触覚、聴覚、嗅覚で楽しむ素敵なプログラムを企画してくださった新潟市水族館マリンピア日本海の取り組みに感謝いたします。 素敵なプログラムに参加できた幸福感とともに、考えやものの見方の角度を変えることで新しい発見や理解につながることを学ばせていただきました。 ***** 2 アイサポートセンターからのお知らせ ■アイサポートセンターの令和5年度事業計画について 令和5年度のにいがたアイサポートセンターの事業計画の概要をお知らせいたします。なお、事業予算については昨年度並みの約9千3百万円となっております。 1 事業方針 取り巻く社会環境の変化への対応を含め前年の事業方針を踏襲しながら、利用者へのサービス向上を目的に事業計画を策定いたしました。 最重点課題としては、新潟県の指定管理事業である視覚障害者情報センター管理運営について、次期5年間のサービス水準を下げずに継続契約を締結することが上げられます。 情報センターにおいては、読書バリアフリー法の改定および新たに令和4年5月に施行された障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法に基づき、 従来の点訳や音声訳による情報提供に加え、各種データ利用を見据えた機器操作の支援の体制整備が必要とされます。 時代に即した利用者のニーズを踏まえながらICT(パソコンやスマホ操作等)支援やサポーターの養成、更には公立図書館との連携を図っていきます。 自立支援室においては、一定程度、相談から訪問訓練までのスタッフ職員と専用車の配置がなされたことから、これによる更なる生活訓練の充実を図ります。 また、地域福祉との連携による支援、同行援護事業の普及など、事業の運営については、新たな中途視覚障害者やロービジョン者に対しても支援を拡大できるよう県眼科医会等と連携して対策を推進いたします。 広報については、ホームページのリニューアルやSNSの活用等、スマートサイトとしての機能を充実させ、利用者の拡大を図ります。 地区主体へシフトした会員事業については、地区市町村への要望活動や地区活動等助成金、相談会や巡回イベントを共催するなどの支援を行っていきます。 重点項目は以下の通りです。 (1)利用者の拡大 (2)生活訓練指導員の複数配置等による自立支援の強化 (3)視覚障害者対策に関するビジョンの策定 (4)情報提供体制の段階的強化 (5)市町村に対する差別解消対策・福祉サービスの格差対策推進についての働きかけ (6)公共交通事業者に対し「環境の改善整備」を要望する (7)関連団体等との連携を強化する 2 実施事業 (1)地域生活支援事業 自立支援室を拠点とし、歩行訓練士・相談員が支援を行います。 ① 生活訓練事業 ア 視覚障害者生活訓練事業 ・ふれあいいきいきサロン・巡回ミーティングの開催 ・アイフェスタ2023・ロービジョンサポート相談会の同時開催  期日・会場 10月1日(日曜日) 五泉市福祉会館 イ 中途失明者緊急生活訓練事業 ・訪問による個別の生活訓練 ・生活相談・歩行・ICT・日常生活動作・点字訓練 他 ② 総合相談 ③ 購買支援 ・補装具・日常生活用具等の購入・利用に際しての相談支援 (2)印刷事業 公共機関・企業・各団体から業務を受託します。 ・県の点字にいがた、市区等の広報誌及び選挙広報の点字・音声訳製作など (3)地域活動支援センター事業(日だまり) 視覚障害者の地域活動を支援するため日だまりを運営します。 ① 内容 点字広報誌等封入、ロッソ編みその他 ② 行事 季節の行事、社会見学等 (4)視覚障害者情報センター事業 県内の視覚障害者の情報保障をめざし、利用者ニーズを踏まえた情報提供体制を充実させ利用を促進します。 ① 視覚障害者情報センターの利用促進 ア 情報センター事業推進懇談会の開催 イ 巡回ミーティングや利用者アンケートの実施による利用者ニーズ把握 ウ 新規利用者拡充のための広報媒体の整備 エ 読書関連イベント等の文化事業の企画・開催 オ 情報機器利用コーナーの設置による録音再生機器等の試用及び支援 カ 視覚障害者に便利な日常生活用品等の展示、試用 キ 移動情報センターの開設 ク 晴眼者向けの普及啓発 ケ 医療・リハビリテーション機関でのアウトリーチ型広報  ② 利用者への情報提供サービスの充実 ア 点字、デイジー、テキストデイジー図書及び各種雑誌等の製作・貸出  イ 図書選定委員会の実施 ウ ICT機器の利用相談、操作方法支援 エ 「にいがたアイサポートだより」の発行 オ 「サピエ」を活用した点字、録音及びテキストデイジー図書、雑誌の貸 出し及び情報提供 カ メーリングリストによるタイムリーな情報発信や、ホームページの内 容充実、SNSの活用 キ プライベートサービス(対面朗読、図書・取扱説明書・図書目録等の  点訳・音声訳サービス、代筆サービス等)、レファレンスサービスの実施 ク プレクストーク等の貸出 デジタル録音図書再生機貸出・利用支援 ケ 点字の普及啓発 ③ ボランティア・支援者養成事業 ア 音声訳奉仕員等養成事業・点訳奉仕員等養成事業 イ テキストデイジー編集ボランティア養成 ウ 視覚障害サポーター養成 ④ 関係機関等との連携・協力の強化 ア スマートサイト(ささだんごネット)への参画と支援 イ 公立図書館との連携 ウ 新潟よつば学園との連携 (5)会員事業等 ① 日本視覚障害者団体連合、各地区の情報提供 ② 各地区の市町村への要望活動の支援・巡回ミーティング (6)その他 ① 関係機関・団体等との連携・協力の強化 ア 日本視覚障害者団体連合関係行事の参加 イ 視覚障害リハビリテーションネットワーク(ささだんごネット)への参加 ウ 眼科医会との連携 エ 当事者団体間の新潟県視覚障害者連絡会議(通称:新視連(しんしれん))における連携 ・県、市町村、公共交通事業者への改善要望の協議など ② 支援者養成・啓蒙活動 ア 同行援護従業者養成研修の実施 イ 公共機関・企業・各団体の視覚障害者接遇研修への講師派遣 ウ 学校の福祉学習への講師派遣、大学実習生、体験学習及び福祉施設 研修の受入れ ③ 財政基盤の強化 ア 公共機関・企業・各団体へ点訳・音声訳広報製作の広報 イ 賛助会入会促進の勧誘活動 ●日本視覚障害者団体連合(日視連)関係行事 (1)第76回全国視覚障害者福祉大会(奈良県大会)  5月21日(日曜日)から5月22日(月曜日) 橿原(かしはら)市 (2)第69回全国視覚障害女性研修大会(神奈川県大会)  8月30日(水曜日)から8月31日(木曜日) (3)日視連北信越ブロック大会  11月25日(土曜日)から26日(日曜日) 富山県 (4)第50回北信越グランドソフトボール大会兼第23回全国障害者スポーツ大会グランドソフトボール競技地区予選  5月27日(土曜日)から28日(日曜日) 長野県 安曇野市 (5)第33回北信越ブロックサウンドテーブルテニス大会  10月(日にち未定) 福井県 ■アイフェスタ2023の開催について アイフェスタ2023の開催について概要をお知らせします。 個人参加やビジョンサポート相談会についてのお問い合わせは、事務局(電話 025-381-8118)までお願いいたします。 なお、新型コロナウイルスの感染状況等によっては、内容の一部またはすべてを取りやめる場合がございますのでご承知おきください。 ○実施概要 アイフェスタ2023<視覚障害を医療と福祉でサポート> 1 日時 令和5年10月1日(日曜日) 午前10時から午後4時30分(受付:9時30分から) 2 会場 五泉市福祉会館 3階大会議室ほか  〒959-1825 五泉市太田1092番地1  電話:0250-41-1000 3 参加費・入場料 無料 4 共催 五泉市視覚障害者福祉協会、新潟県眼科医会 5 問い合わせ先 新潟県視覚障害者福祉協会  電話:025-381-8118 FAX:025-381-8120  Eメール:ngt.shikaku@cello.ocn.ne.jp  6 事業内容 (1)開会式 午後1時 (2) 「読書イベント ふれ愛ブックトーク 出張版」(午後1時15分から3時)   参加者が順番にテーマに沿ったお薦め本についてトークするイベント   今回のテーマ「思い出」    ※参加募集についてはこの後記載いたします (3)アトラクション(午後3時10分~3時40分)   男声合唱団「どんぐり」の演奏 (4)次期開催地代表あいさつ、閉会式 7 終日イベント(午前10時から午後4時30分)  ① 福祉機器展及び体験  ② 白杖歩行体験会  ③ 地域活動支援センター「日だまり」授産品販売  ④ 巡回情報センター   ・視覚障害者情報センターコーナー   ・ボランティア紹介コーナー   ・公立図書館紹介コーナー 8 同時開催 ビジョンサポート相談会   会場 五泉市福祉会館 2階会議室、相談室    時間 午前10時から午後4時   ※眼科医師と福祉相談員、訓練指導員が対応いたします ●ふれ愛ブックトーク出張版の詳細と参加者募集について 世間的に定義・イメージされている「ブックトーク」は図書館職員がテーマに沿った本を一方的に紹介する、というものですが、視覚障害者情報センターで過去3回開催している「ふれ愛ブックトーク」は、 参加される皆様からも設定テーマに関するおすすめの本を紹介していただく参加型のイベントです。 「普段手に取らない本を知るきっかけになった」「他の方のお話や体験談を聞くのが楽しかった」と参加いただいた方からはご好評を得ています。 今回についても当日トークしていただける方を募集いたします。 紹介は1人5分のリレー形式です。決して上手にお話していただくことが目的ではなく、本の面白さや心に響いた部分を参加者で共有する「トーク」が目的です。 ぜひこの機会に自分のおすすめの本を周りの人に共有してみませんか。 今回のブックトークのテーマは「思い出」です。思い出がテーマの小説やエッセイ、個人的な思い出のある場所の旅行記はもちろん、個人的な思い出のエピソードがある本など、 テーマにまつわる本であれば何でもOKです!ぜひたくさんの方のトークをお待ちしております。 申込締切:2023年9月12日(火曜日)まで 申込方法:電話あるいはメールで①氏名、②ご連絡先、③盲導犬の同伴の有無をお知らせください TEL 025-381-8111/E-mail tosyo@ngt-shikaku.jp 備考:申込者多数の場合、当日イベントの時間の関係で抽選とさせていただく場合がございます。その際は別途こちらからご連絡いたしますので予めご了承ください。 ○県視覚障害者情報センターより ■休館日のお知らせ  今号発行日以降の休館日予定は以下の通りです。 6月26日(月曜日) 7月3日(月曜日)、10日(月曜日)、17日(月曜日)、18日(火曜日)、24日(月曜日)、31日(月曜日) 8月7日(月曜日)、12日(土曜日)、14日(月曜日)、21日(月曜日)、28日(月曜日) ※開館日の受付時間は午前9時から午後5時までです。 ■国立国会図書館の「みなサーチ」サービスのご紹介 国立国会図書館が活字の読書が困難な方に向けた資料検索サービスを開始したとの情報共有がありましたのでご紹介いたします。 開始されたのは「国立国会図書館障害者用資料検索(愛称・みなサーチ)」というホームページで図書検索ができるサービスで、 点字やデイジー、大活字本、電子書籍などの資料が誰でも検索できます。 加えて、国会図書館の所蔵資料をデジタル化した画像のデータをもとに作った約247万点の「全文テキストデータ」(ただし未校正のもの)も利用できます。 なおこのテキストデータは1960年代までに出版された図書や2000年までの雑誌が中心です。 国会図書館の利用者登録をすると、全文テキストデータをダウンロードして利用することができます。 利用者登録の詳細については、以下の国立国会図書館ホームページをご覧ください。 国立国会図書館URL https://www.ndl.go.jp/jp/support/send.html ■4月号掲載の点字レシピ集 当選者のお知らせ 前号のアイサポートだよりに掲載しました点字レシピ集の当選者は、発送をもちまして発表とさせていただきます。 ご応募いただいた皆様は、ありがとうございました。 ○県視障協より ■ふれあい・いきいきサロンのご案内 当協会の「ふれあい・いきいきサロン」の7月~8月の開催のお知らせです。毎月第1と第3木曜日に新潟ふれ愛プラザで開設しています。 ご自分の生い立ちの話や地域の話題、見え方の悩みなどなんでも皆さんでお話しください。最近ではお花見のお話や点字にチャレンジするお話、おすすめの図書の話題などが出ていました。 皆さんお誘い合わせのうえ、お気軽にお越しください。事前の申し込みは不要です。 日時 7月6日、7月20日、8月3日、8月17日    いずれの日も13時30分から15時00分 場所 新潟市江南区亀田向陽1-9-1新潟ふれ愛プラザ2階 研修室 ***** 3 県内の関係団体からのお知らせ ■ワン!ぱくっ子サマースクール参加者募集のお知らせ (日本盲導犬協会) ※この記事は視覚障害者情報センターのメーリングリスト配信を受け取っておられる方向けに5月24日にメール配信した記事と同じ内容です。 視覚に障害のある小学生とご家族を対象に「いろんなことにチャレンジしよう!」をコンセプトにサマースクールを開催します。多くの方々の参加をお待ちしております! 開催日:2023年7月28日(金曜日)から7月30日(日曜日)2泊3日 開催場所:スマイルワン仙台 参加費:親子ペア17500円 家族1名追加毎5000円 内容:クライミング、花火、BBQ、盲導犬体験歩行など(内容については変更する場合がございます。詳細についてはお問い合わせください) 申し込み締切:2023年6月23日(金曜日) 問い合わせ・申し込み: 公益財団法人 日本盲導犬協会 スマイルワン仙台 ユーザーサポート部 〒982-0263 仙台市青葉区茂庭字松倉12-2 TEL:022-226-3910  FAX:022-226-3990 ※8月16日から19日の3泊4日で、視覚に障害のある中学生向けの短期リハも企画しております。詳しくはお問い合わせください。 ***** 4 県内および全国のニュースや視覚障害に関連する動向 ■新聞・マスコミ情報(日視連情報より抜粋) 1.歩行案内システム「Ashirase(あしらせ)」の体験会 (2023年3月24日 静岡新聞 朝刊) 視覚障害者支援を行う沼津ライオンズクラブはこのほど、靴にスマホアプリと連動する機器を付け、目的地を入力すると足の甲などが振動し、進行方向を案内する視覚障害者向け歩行案内システム「Ashirase」の体験会を沼津市総合体育館で開いた。 自動車メーカーホンダのスタートアップ企業が昨年開発したもの。 2.仙台のIT企業 技術開発/視覚障害者向け 読書のバリアフリー (2023年4月5日 河北新報) IT企業アノン・ピクチャーズ(仙台市)が開発した文字データを音声合成する電子図書館サービス「アクセシブルライブラリー」が全国9自治体に広がっている。 電子書籍取次大手メディアドゥが運営、約1万5000点の電子書籍プラットフォームをインターネット上に構築。地元図書館発行のQRコードでアクセスする。 3.視覚障害者案内アプリ開始 無償提供、北九州市の企業 (2023年4月12日 共同通信) 12日、北九州市の企業「コンピュータサイエンス研究所」などは、AIによりGPSとスマホのカメラで点字ブロックや信号を検知し、視覚障害者を目的地まで安全に誘導するアップルの「iOS」対応アプリ「アイナビ」の無償提供を発表。 不足状態の盲導犬に代わり新技術で視覚障害者の外出を支えると期待される。 4.オンラインで「対面読書」 福知山市立図書館中央館サービス開始 (2023年4月14日 京都新聞 朝刊) 京都府福知山市立図書館中央館(駅前町)は、4月からオンライン対応で本を朗読する「対面読書サービス」を始めた。 対象は来館が困難な高齢者や視覚障害者の皆さん 5.神戸アイセンター 施設利用者は5年半で倍増 (2023年4月19日 神戸新聞) 「神戸アイセンター」のエントランスにある「ビジョンパーク」は、視覚障害者の生活支援を目的にした施設。 リーディング、リラクゼーション、クライミングの壁があるアクティブ、オープンキッチンそして、学校や職場をシミュレーションした5つのエリアがあって利用者は開設当時と比べ倍増している。 6.水害マップ、視覚障害者にも、音声読み上げ/GPSで現在地入力 (2023年5月10日 日本経済新聞 朝刊) 国土交通省は、大規模災害時に被害が予想される場所や程度などを示す「ハザードマップ」について、障害の有無にかかわらず利用しやすいように改良する。 5月中にもウェブサイト上の水害ハザードマップに、視覚障害者向け音声読み上げ機能を追加し、現在地の確認に全地球測位システム(GPS)の導入を進める。 7.視覚障害ある駅員 変えたアナウンス (2023年5月13日 朝日新聞 東京夕刊) 視覚障害がある駅員の呼びかけで、昨年11月、高崎駅に電車が到着する際の注意アナウンスが「黄色い点字ブロックまでお下がりください」に変わった。 点字ブロックは視覚障害者にとって線路への転落を防ぐ命綱。JR東日本は18年から「黄色い線」を「黄色い点字ブロック」と放送するよう通知している。   ***** 5 利用者参加コーナー ■文芸投稿コーナー 視覚障害者情報センターの利用者の方に投稿いただいた俳句、短歌、川柳をご紹介していきます。なお、掲載の順番は受付順といたします。 【短歌】 たゆとうと 水をたたえし 大河あり 光あつめて 海へとそそぎ (たゆとうと みずをたたえし たいがあり ひかりあつめて うみへとそそぎ) 枝伸し 白木蓮は 凜と咲き ドレスをまといし 貴婦人のごと (えだのばし しろもくれんは りんとさき ドレスをまといし きふじんのごと) 葉桜の 萌木色した 樹の下を 風が運ぶか コーヒーの香よ (はざくらの もえぎいろした きのしたを かぜがはこぶか コーヒーのかよ)                           坂上香代子 山椒の 新葉摘む径 うぐいすの 高鳴く声に 心守らる (さんしょうの しんばつむみち うぐいすの たかなくこえに こころまもらる) 踏みしめて 丘に上れば 嬉しくも 顔に掛かりし 桜の小枝 (ふみしめて おかにのぼれば うれしくも かおにかかりし さくらのこえだ) 爽やかに 白杖つきし 若者の 姿に見惚れ 旅つづく我 (さわやかに はくじょうつきし わかものの すがたにみほれ たびつづくわれ)                                      友江 この風に 駅の賑わい 乗ってきた 屋混みに消され 今や耳底 (このかぜに えきのにぎわい のってきた やごみにけされ いまやみみぞこ) 跨線橋 下りれば通う 人車 日暮れりゃなおも せわしさ増して (こせんきょう おりればかよう ひとくるま ひぐれりゃなおも せわしさまして)                        島まもる 【川柳】 連休で 人もコロナも ニッコニコ (れんきゅうで ひともころなも にっこにこ) 花の名を おぼえてうれし 半日デイ (はなのなを おぼえてうれし はんにちデイ) 年よりが 子育て支援 けなりがり (としよりが こそだてしえん けなりがり) ※けなりがり(うらやむ)の意                       でんでん虫 味の濃い 話は 愛をふくらます (あじのこい はなしはあいを ふくらます) うなずいて もらい気持ちが ホッとする (うなずいて もらいきもちが ほっとする) 正論の 通る道にも 壁がある (せいろんの とおるみちにも かべがある)       渡辺幸栄 投稿いただきました5名の皆様ありがとうございました。 文芸作品募集要領 1 募集 俳句、短歌、川柳の3部門のうちいずれかひとつ 2 募集作品    毎回お一人各3句、3首以内、自作、未発表の作品。誤字、誤読などを防ぐため漢字や語句にはふりがなをつけてください。 3 次回掲載応募締切   7月14日(金曜日)までに当センター必着。 4 その他(表彰の実施)   掲載した作品について、にいがたアイサポートセンター内で審査を行い理事長賞を設け、翌年度の4月号で発表いたします。 ■アイサポートお悩み掲示板  視覚障害にまつわる普段のお悩みや困りごとで、普段誰に聞いてよいかわからない質問や生活の困りごとをお寄せいただき、 視覚障害者情報センターや自立支援室を含めたアイサポートセンターの職員が次号のアイサポートだよりの中でお答えするコーナーです。 それでは今回のお悩みと回答をご紹介します。 (相談者:やわらかまくらさんより) 映画が好きでよく情報センターからシネマデイジーを借りています。 ただ、新作の映画や見たい映画のシネマデイジーが作られていないこともあります。 映画館で音声ガイドをつけられるアプリがあると聞いたのですが、どのようなものでしょうか。できるなら挑戦してみたいです。   (アイサポートセンター職員の回答) ご相談ありがとうございます。今回は映画の音声ガイドアプリの使い方とアプリを2つご紹介したいと思います。 まず映画の音声ガイドアプリの使い方としては、スマートフォンでアプリをダウンロードした後、そのアプリで観たい映画を検索します。 観たい映画が見つかったら、その映画の音声ガイドのデータをダウンロードします。 その後は映画館でアプリを立ち上げて使います。使用の際にはイヤホンやヘッドホンが必要です。 映画が始まる前にイヤホンをつないでアプリを待機状態にしておきます。 映画が始まると、アプリが映画の音声を認識し、自動で音声ガイドを始めてくれる仕組みです。 イヤホンやヘッドホンをして使用するので、音声ガイドは周囲の人には聞こえず、自分だけが聴くことができます。 映画に音声ガイドをつけられるアプリは「UDキャスト」と「HELLO!MOVIE(ハロームービー)」の2つがありますが、多少の操作方法の違いはあれど、おおまかな操作の流れや機能は同じです。 それぞれのアプリの中で音声ガイドが使える映画のラインナップは異なっていますので、見たい映画や使いやすさによって使い分けがおすすめです。 映画は作品名から検索ができるほか、現在公開中の映画一覧からも検索が可能です。 実際の使用の流れをまとめると、以下の通りです。 ① スマートフォンにアプリをダウンロードする。 ② 観たい映画を検索し、音声ガイドデータのダウンロードをしておく。 (ここまでが事前準備) ③ 映画館で映画が始まる前にイヤホンを装着しアプリを立ち上げて、音声ガイド待機画面を出しておく。 ④ 映画が始まるとアプリが音声を認識し、ガイドが始まる。 詳細な使用方法はそれぞれのアプリの中で「使い方」が記載されているほか、「持っている端末でちゃんと使えるか不安…」という方には動作確認もできるようになっています。 「もう少し詳しい部分を聞きたい」「使ってみたいけどアプリのインストールがうまくできない」という方はアイサポートセンター職員までお気軽に問い合わせください。 <補足情報> ちなみに、大阪の日本ライトハウスが運営されているYoutube(ユーチューブ)チャンネル「ニポラチャンネル」で、アプリのダウンロードから使い方までわかりやすく説明した動画が公開されています。 動画が利用できる方はこちらも参考にしてください(このニポラチャンネルではこの動画のほかにも、様々な機器や用具の使い方の動画をアップロードされています。ご興味のある方はそちらもぜひご覧ください。) 動画URL https://www.youtube.com/watch?v=VRnrJqSv56U 以上となりますが、お悩みをお寄せいただいた方は参考になりましたでしょうか。 本コーナーでは引き続き皆様からのお悩みを受け付けております。 アイサポートセンターの職員が知っているノウハウや知識がお役に立てそうなことであれば、内容は問いません。 募集要項は以下の通りです。 <募集要項> (1)応募方法 お電話またはメールで受け付けます   電話 025-381-8111 メール tosyo@ngt-shikaku.jp (2)応募時に必要な情報   ① お悩みや困りごとの内容   ② 記事掲載用のお名前(ペンネーム)   ③ 投稿者のお名前(後日内容について確認を取る場合の連絡用) (3)2023年8月号の応募締切:7月14日(金曜日)17時まで (4)注意事項   紙面の関係上で回答を掲載することができない場合や、個人の特定につながるような困り事やお悩みについては、個別でお答えをさせていただきますので、あらかじめご了承ください。 ***** 6 県内主要文化施設の催事情報 施設名、所在地、問い合わせ先電話番号、催事名の順に掲載いたします。 新型コロナウイルスの感染状況等によっては、中止または延期となる可能性があります。ご利用にあたっては直接施設に電話等でご照会ください。 <野外施設、博物館> ◆国営越後丘陵公園(長岡市宮本東方町字三ツ又1950番1) お問い合わせ 電話 0258-47-8001 【催事情報】 あじさいまつり(6月中旬から7月上旬) ◆新潟県立植物園(新潟市秋葉区金津186番地) お問い合わせ 電話 0250-24-6465  【催事情報】 開園25周年特別企画 「好き」を貫いた日本植物学の父 牧野富太郎展 (7月9日まで) ◆新潟県立歴史博物館(長岡市関原町1丁目字権現堂2247番2) お問い合わせ 電話 0258-47-6130         【催事情報】 夏季企画展NST開局55周年上杉景勝没後400年 上杉景勝その生涯展 (7月15日から8月27日) ◆新潟市歴史博物館 みなとぴあ(新潟市中央区柳島町2-10) お問い合わせ 電話 025-225-6111 【催事情報】 企画展 「川村修就(ながたか)と新潟」展 (7月22日から9月3日) <音楽関連> ◆新潟市民芸術文化会館 りゅーとぴあ(新潟市中央区一番堀通町3-2) お問い合わせ 電話 025-224-5521(チケット専用ダイヤル) 【催事情報】 シティブラス越後 第26回定期演奏会(6月25日) ◆長岡リリックホール(長岡市千秋3丁目1356番地6)  お問い合わせ 電話 0258-29-7715 【催事情報】 リリック・ジュニア・ミュージカル公演 「はじめて王国 ~ソロコンサートはぜったいぜつめい~」 (7月23日) ◆見附市文化ホール アルカディア(見附市昭和町2丁目1番1号) お問い合わせ 電話 0258-63-5321 【催事情報】 小田井涼平(おだいりょうへい) トークショー 普通のおじさんには戻れない (7月30日) ◆上越文化会館(上越市新光町1丁目9番10号) お問い合わせ 電話 025-525-4103 【催事情報】 林家正蔵 独演会(7月2日) <美術関連> ◆新潟県立万代島美術館(新潟市中央区万代島5-1 朱鷺メッセ内 万代島ビル5階)  お問い合わせ 電話 025-290-6655 【催事情報】 糸で描く物語 刺繍と、絵と、ファッションと。 (7月17日まで) ◆新潟市美術館(新潟市中央区西大畑町5191-9) お問い合わせ 電話 025-223-1622 【催事情報】 冨井大裕(とみいもとひろ) みるための時間 (7月17日まで) ◆新潟市新津美術館(新潟市秋葉区蒲ケ沢109-1) お問い合わせ 電話 0250-25-1300 【催事情報】 生誕140年ユトリロ展「白の時代」を中心に (7月1日から8月27日) ◆新潟県立近代美術館(長岡市千秋3丁目278-14) お問い合わせ 電話 0258-28-4111 【催事情報】 華麗なるパリ ベル・エポック展 フランス・モダン・ポスター (7月1日から8月27日) *****   7 生活便利情報コーナー 見えなさ、見えにくさを抱えておられる方の日頃の生活を便利にするグッズや機器等をご紹介するコーナーです。 今回はスマホアプリの『OKO(オコ)』(開発元:AYES(アイズ))をご紹介します。 OKOはベルギーの会社が開発した歩行者信号機を認識するアプリで、音と振動で歩行者信号機の色を教えてくれます。 信号機側に受信機がついていなくても使用できる人工知能を応用したアプリで、これまでベータ版がでていましたが、先月、日本のApp store(アップストア)で正式にリリースされました。 Androidは現在対応していません。対応OSはiOS14以上、App storeにて無料で入手できます。 OKOを起動した状態で歩行者用信号機にかざすと、青なら「トトトトト」と早い振動と音、赤なら「トッ、トッ、トッ、トッ」と、間のあいた振動と音が流れ、同時に画面の色も青や赤に変わります。 注意:このアプリのみで信号の色を判断するのは危険ですので、車や歩行者の音などと同様に判断材料の一つとして扱ってください。 *****   8 編集後記 長かった大型連休が、ずいぶん前のことのように感じられます。先日、5月だというのに30度越えの日がありました。 体調を崩しやすい季節です。皆様お体には充分お気をつけください。 新潟県視覚障害者福祉協会には、地域活動支援センター「日だまり」があります。 私は、この4月から縁あって支援員として勤めさせていただいております。 当センター「日だまり」は、視覚に障害がある方々の憩いの場、社会との交流の場として、「かたろう!」「つくろう!」「かんじよう!」をモットーに支援をおこなっています。 微力ながら、利用者の方々に楽しく笑顔あふれるひと時をご提供することができるように頑張っています。 私事ですが、自己紹介を少々いたします。私の1番の趣味はサッカー観戦です。応援しているチームは、もちろん地元チーム、アルビレックス新潟です。 先制されても、上位のチームであってもひるむことなく戦う選手達に、観戦の度に勇気と力をもらっています。 まだ、慣れない仕事のため、戸惑うこともありますが、アルビの選手のように根気強く、皆様に応援してもらえるよう努力してまいります。 今後ともよろしくお願いします。 (地域活動支援センター日だまり 井越)   ***** ※この「にいがたアイサポートだより」は、にいがたアイサポートセンター の利用者および関係団体向けとして無料で発行しております。 ~にいがたアイサポートセンターとは?~ 県視障協の施設の4部門(本部事業、視覚障害者情報センター、自立支援 室、地域活動支援センター日だまり)をまとめた呼称です。 ※よりタイムリーな情報については、視覚障害者情報センターにてメール配信サービスをおこなっておりますので、そちらもご活用ください。    ※新潟県視覚障害者福祉協会では、点字資料の製作、CD、デイジーなど録音物の製作を承っております。お気軽にお問い合わせください。 (連絡先 電話025-381-8130 印刷事業部) ※このたよりの点字版製作にあたっては、新潟県視覚障害者福祉協会宛ての競輪の補助金で購入した点字プリンターを使用しております。      次号2023年8月号は、2023年8月10日頃発行予定です! にいがたアイサポートだより 第5号 2023年6月 (メールにいがた162号/福祉だより第121号) 発行:にいがたアイサポートセンター 新潟県視覚障害者情報センター 社会福祉法人 新潟県視覚障害者福祉協会 (掲載に関する連絡先:新潟県視覚障害者情報センター) 〒950-0121 新潟市江南区亀田向陽1-9-1 新潟ふれ愛プラザ内 TEL 025-381-8111 FAX 025-381-8115 メール tosyo@ngt-shikaku.jp ホームページ http://ngt-shikaku.jp/ 郵便振替:00510-5-93600