令和6年度 新潟県視覚障害者情報センター事業推進懇談会報告 1 開催日時 令和6年11月15日(金) 午後1時30分から3時30分 2 開催場所 新潟ふれ愛プラザ 会議室 3 出席者    構成員   関川美咲枝(県視覚障害者福祉協会会員) 板谷真知子(県中途視覚障害者連絡会副会長) 高橋泰子(ロービジョン者) 有本教子(県立図書館副館長) 岡本浩之(よつば学園校長) 海口秀幸(県障害福祉課施設管理係長) 杉原眞之(県点訳の会会長) 吉倉千恵(県音声訳の会会長) 藤本泰子(NPO法人オアシス 代理出席) センター  木村弘美(理事長) 櫻井美和子(情報センター所長) 山口史明(自立支援室長)   4 懇談内容   (1)情報センターの取り組みについて @ 令和5年度事業報告 別紙資料1の概況説明 A 令和6年度事業計画 別紙資料2の概況説明 B 意見等  ・まだサピエに出てないが、読みたい本がある時は? → プライベートサービスを利用していただくことができる。また対面朗読の利用も可。センター、県立図書館、新潟市立図書館等でも利用可能。予約必要。 (2)構成員からの議題について @ 読み聞かせなどの情報センターとの交流について(よつば学園) 提案趣旨 よつば学園の紹介 盲、聾、知的高等部の統合校。生徒に互いの障害に配慮した行動がみられ、成長を感じる。現在視覚障害の生徒は計16名。 コロナ前読み聞かせ、交流会があった。コロナで途絶えたが、ほぼ通常の生活にもどっているので、是非読み聞かせ、交流を再開してほしい。 (センター) センター職員が出向くのは難しい状況にあるが、ボランティアさんの紹介はできるので、後日相談させていただきたい。 A 点訳用パソコンの助成について(県点訳の会) 提案趣旨 点訳にはパソコンが必須。高価である。ボランティアの高齢化も進み、パソコンの更新をしないでやめる人もおられる。新しい人もパソコンがないと始められない。助成制度はあっても自己負担分があり、利用できない。 (センター) センターとしては予算的な援助は難しいが、寄贈されて使えるものなどは、パソコン、プリンターをセットで県点訳の会にお渡しすることにしたものもあり、そのような話があれば今後も継続したい。 (県障害福祉課) 県内のパソコンのリース会社からリース期間の終了したパソコンの活用について社会貢献として話があった。その活用について相談してみたい。 B ロービジョン者のための拡大本を備えてほしい。(ロービジョン者) 提案趣旨 自分の眼で本を読みたい。拡大本の字の大きさ等を試したい。情報センターにおいていただきたい。 (県立図書館) 公立図書館では大活字本と言っているが、注文して作って送ってもらうものと人気の本などで初めから作られているものとがあり、2,000冊ほどある。図書館同士は相互貸借ができている。情報センターとの間でもそれができればよいが、物流のところでの負担が生じる。これからの検討が必要。 (センター) 先般小千谷市でアイフェスタを開催した際、地元の図書館さんにもお出でいただいており、その際拡大本も展示していただいていた。 拡大本の所蔵は多くないが、契約をしている市町村間では相互利用できるというお話もお聞かせいただいた。各図書館がお持ちの大活字本のリストがセンターで揃えられれば、皆さんに情報提供ができるかと思うので検討してみたい。 (県立図書館) 地元の図書館を通してもらえれば、図書館同士の送料は県立図書館で負担できるので、個人の方の負担はなく利用していただける。 (センター) 今月号の月刊新潟「komachi」に図書館の特集が載っており、小千谷市、長岡市、三条市、弥彦村の図書館が紹介されている。音声訳版もあるので聞いてみていただきたい。 C ユニボイスアプリ「耳で聞くハザードマップ」の利用について(ロービジョン者) 提案趣旨 県内でも地震や水害が起きている。ピンポイントでその地域の情報、水害や津波などどのくらいのものが来るかを音声で知らせてくれるアプリがある。作っている方の話を聴く機会があり、まだ全国で11か所と言うことであった。県、政令市で負担してもらうことになるが、そのアプリが入っている所であればどこでも聞くことができるので、住んでいる所だけでなく、出かける先の情報もあらかじめ聞き、災害の時にどう動いたら良いかがシミュレーションできる。 実際に入っている福岡市のものをお聞かせする。⇒ハザードマップに従った音声がスマホから流れた。このようなものが使えると良いと思い、是非新潟でも導入していただきたい。19言語に対応している。無料アプリ。 (センター) このアプリは以前からあり、800字以内の文字をコード化している。 それが災害についても対応するようになり、視覚障害者だけでなく高齢者等も対象としたものとして認知度が高まっている。11月7日に開発事業者の方が来られ、県の防災局にも行って導入について要望したい、当事者団体からも要望してほしいとのことだった。県は年間10万円の負担でとの話だった。 (点訳の会) 柏崎市がハザードマップを点訳した。そういうものとアプリとの整合性があるか。ハザードマップはこうあるべきだという全国統一のものがあり、そのデータを貰えれば点訳できる。 (県障害福祉課) 11月7日午後に開発事業者は、県にも来られた。10万円は月額、また初期投資が必要と聞いている。防災局も前向きのようであるが、来年度と言うのは難しいだろう。 (センター) 長岡市も音声版、点訳版を作成済み。 D その他皆さんから ・点訳、音声訳とも人材を見つけるのが大変との声を聞いている。テキストデーターは読めることは読めるが、とんでもない日本語になっていることもあり、イラつくこともある。便利になってはいても問題点は増えている。 ・新潟高校の放送部の金賞は嬉しかった。声が若い。活舌がいい。間の取り方も良かった。改めて朗読と音声訳の違いを認識した。朗読は嫌。淡々と読んでもらう音声訳が、自分で想像できて良い。また新潟高校にはボランティアで作ってほしい。 ・新しい情報、ためになること沢山知ることができた。 ・よつば学園の生徒さんの話も聞けてとても良かった。 ・中視連では年間8回ほど行事を行っている。会員以外でも参加できるものは情報センターのMLで流してもらっている。引き続きよろしく。 ・色々な立場からの話を聞けて良かった。 ・県の人にも話を聞いていただけて良かった。 ・小千谷市の図書館にも出かけてみたい。 ・県として読書バリアフリー法の基本計画を障害者計画の中に盛り込むことで作業中。令和7年度から8年間の計画を改定策定中。今取り組んでいること、今後取り組むべきことを盛り込んでいきたい。障害者施策推進協議会の中で素案について委員から意見聴取をしていく。その後関係団体からの意見聴取やパブリックコメント、議会説明を経て3月末には公表していく予定。 ・県立図書館のサービスを少し応用したり、もっときちんと伝えられると、また皆さんにサービスを届けられるのかというヒントが沢山あった。 ・県立図書館12月の行事のご案内。ギャラリー展示、バリアフリーDVD上映会、点字体験を実施する。 ・知らないことも沢山あり、聞かせていただいて良かった。校歌に「みんなつながるよつば学園」ということばあり、この会もつながっていけると良い。 ・新発田の点訳の会には今年5人の入会があった。会で学校に出向き点字教室を開いた。それで孫から聞いて覗いてみた、という人がおり、毎月のように会員が増えた。これからも頑張りたい。 ・音声訳ボラも高齢化で大変だが、読み方についてお聞かせいただき、あれでいいんだとホッとした。基本を忠実にやっていきたい。地元の広報を月に2回読んでいるが、その合間をぬって本を読んでいる。これからも読んでいきたい。 ・具体的な情報を聞かせていただき勉強になった。利用者の方にも伝えたい。