にいがたアイサポートだより 第20号 2025年12月発行 (メールにいがた177/福祉だより136号 今号の目次 1 みちしるべ 〜アイサポートセンター代表挨拶〜  2 アイサポートセンターからのお知らせ  〇県視覚障害者情報センターより 休館日のお知らせ 年末の貸出のお知らせ 2026年の点字付きカレンダーを希望者に差し上げます 令和7年度版デイジー雑誌目録を貸出いたします 2025年の年間協力ボランティアの皆様のご紹介 〇自立支援室より ふれあい・いきいきサロンのご案内 〇協会事務局より 全国視覚障害女性研修大会(新潟大会)開催報告 3 関係団体からのお知らせ  最近の男声合唱団「どんぐり」の活動 4 利用者参加コーナー  文芸投稿コーナー 5 県内主要文化施設の催事情報  6 生活便利情報コーナー  今号のテーマ:「歩行に特化したデバイス」 7 編集後記 (地域活動支援センター 日だまり・所長 家塚)  ***** 1 みちしるべ〜アイサポートセンター代表挨拶〜 新潟県視覚障害者福祉協会 理事長 木村弘美   師走もあっという間に半ば近く、なにかと気忙しくなってまいりました。皆様、お元気でお過ごしでしょうか。みずみずしい大根をいただいたので、早速おでんを作りました。ひとてまかけて下茹でしたので、味がよくしみました。白菜やネギ、キノコをたっぷり入れた鍋も美味しいですね。旬の野菜をいただいて、寒さに立ち向かいたいと思います。 10月5日(日曜日)、新潟ふれ愛プラザを会場にアイフェスタにいがた2025<視覚障害を医療と福祉でサポートするつどい>を開催いたしました。ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。終日イベントの福祉機器展、白杖歩行体験会、盲導犬歩行体験会等の会場は大変賑わっており、日だまり授産品販売コーナーも多くの皆様から利用していただきました。午後のイベント、ブックトークでは、今年のテーマ「私のおすすめの一冊」ということで4名の発表者からそれぞれジャンルの違う本を紹介していただきました。会場の拍手によるチャンプ本決定は初めての試みでした。点訳・音声訳ボランティアさんと利用者との交流会はボランティアさんへの感謝を直接お伝えできる機会となり、率直な思いを交換でき、楽しいひとときとなりました。次回のアイフェスタにいがた2026は、令和8年9月20日(日曜日)糸魚川市で開催の予定です。皆様どうぞお誘いあわせの上ぜひお越しください。 さて、今年はフランスのルイ・ブライユが6点点字を考案してから200年の節目の年となります。また、わが国においては普通選挙法で「政令で定められた点字は文字とみなす」として点字による投票が実現した1925年からちょうど100年を迎えました。「日本点字制定記念日」である11月1日、点字考案200年記念事業推進委員会主催・第5回点字考案200年記念事業 「記念講演会&シンポジウム」が開催され、オンラインにて参加しました。オンライン参加の申込は、締め切り前に定員に達したため、YouTube配信をZOOM配信と併せての開催となったとのことで、記念事業についての関心の高さが伺えました。記念講演会の講師である愼英弘(しんよんほん)氏は「点字はわが人生の導きの羅針盤」と話されました。4名のシンポジストによる「現代における点字の意義と近未来の展望」をテーマとしたシンポジウムに続いて、最後に〜日本点字法の実現に向けて〜アピール案が提案され閉会しました。今回の記念講演会&シンポジウムに参加して、改めて「点字の力」に敬意を持ちました。点字は、視覚障害者にとって唯一、自由に読み書きできる文字です。視覚障害者は、点字によって教育を受け、資格を取得したり、目指す職業への挑戦が可能となります。また、文学や芸術に親しむこともできるのです。しかし、残念なことに現在点字が公的な文字として明確に位置付けられている状況ではありません。視覚障害者が点字による情報提供を望んだ際、速やかに実行されることを要望し続けていかなければならないと考えています。視覚障害者への情報保障については、点字はもちろんのこと音声訳等、視覚障害者一人一人が望んだ手段で提供されることが叶えられるよう求め続けてまいります。 本年も皆様から多大なるご支援とご協力をいただきました。心より感謝申し上げます。新しい年もどうぞよろしくお願いいたします。皆様どうぞ良いお年をお迎えください。 ***** 2 アイサポートセンターからのお知らせ     〇県視覚障害者情報センターより ■休館日のお知らせ  今号発行日以降の休館日予定は以下の通りです。 <12月>15日(月曜)、22日(月曜)、29日(月曜)から31日(水曜) <1月>1日(木曜)から3日(土曜)、5日(月曜)、12日(月曜)、13日(火曜)、19日(月曜)、26日(月曜) <2月>2日(月曜)、9日(月曜)、12日(木曜)16日(月曜)、23日(月曜)、24日(火曜)   ※開館日の受付時間は午前9時から午後5時までです。 ■年末年始の貸出のお知らせ 年末年始は12月29日(月曜)から1月3日(土曜)まで休館です。余裕をもって図書のお申込みをしてください。 年末は貸出のお申し込みが大変込み合います。また、他館から借り受けする資料は、先方の開館状況や郵便状況等によって、普段より到着が遅くなることが想定されます。ご協力いただけますよう、よろしくお願いいたします。ご不明な点がございましたら職員までお問い合わせください。 ■ 2026年の点字付きカレンダーを希望者に差し上げます 2026年の点字付きカレンダーについて、以下2種の寄贈がありましたのでご希望の方にお譲りいたします。希望される方は、2026年1月21日(水)までに、当センターにお電話あるいはメールにてご連絡ください。なお、部数に限りがありますので、受付日時の先着順とさせていただきます。 1 日本テレビ愛の小鳩事業団からの寄贈カレンダー A4サイズのカレンダーで、卓上型としても壁掛け用としても使用することができます。点字と墨字が併記されています。 2 りそなグループからの寄贈カレンダー 12か月分が1枚にまとまっている大判サイズのカレンダーです。切り取り線がついているため、月ごとに切り離して利用することもできます。点字と墨字が併記されています。 ■令和7年度版デイジー雑誌目録を貸し出しいたします 当センターで取り扱っている「デイジー雑誌」の目録について、令和7年度版を作成いたしました。どんな雑誌が借りられるのか確認したい方や、雑誌の製作状況を知りたい方にお使いいただけます。デイジー版の貸出を希望される方は、当センターまでお申し込みください。 なお、目録に掲載されているデイジー雑誌については、郵送貸出ができるほか、一部はサピエ図書館からデータを直接ダウンロードすることも可能です。   ■2025年の年間協力ボランティアの皆様のご紹介  2025年に当センターの登録ボランティアとして図書製作およびサービス提供にご協力いただいたボランティアの方々を、日頃の御礼を込めてご紹介させていただきます。 ※以下、作業種別ごとに五十音順・敬称略にて記載しております。 ※一部、データ入力・印刷の関係でお名前の中の漢字がそのまま使用できず、常用漢字に置き換えている場合がございます。何卒ご了承ください。 (1)点訳図書製作(115名) 相澤晴子/秋田陽子/明田川美子/淺井優子/五十嵐亨子/五十嵐陽子/池田慎子/井下田恵美子/石田絢子/石田幸夫/市川トシ子/伊藤いつよ/稲葉モト/今井慶子/上野恵/薄田玉惠/宇津野桂子/江口由季子/遠藤洋子/大竹とも子/荻野妙子/押木洋子/小根山啓子/小野塚則子/海津美樹/笠原明美/春日カズエ/鹿住富美子/加藤禎/加藤良子(りょうこ)/金平美鈴/河内千恵子/川上幸子/川瀬亜由美/川瀬千賀子/木戸ミツ/木伏美佐子/伏由里美/木村ひろみ/熊木留美子/倉又茂子/黒田真奈美/剱持文子/小池照子/小島さち子/小島美津子/後藤順子/小林幸子/小林みち子/小林靖夫/小林涼子/小森和子/近藤宏子/坂爪文子/佐藤淳子/佐藤智子/佐藤房子/佐藤美智子/佐藤裕子/佐野民子/佐野朝子/佐野政人/品田浩代/清水泉/志村佳子/霜越静子/周佐慶子/白井清美/白井順子/杉原眞之/鈴木淑子/瀬高峰子/瀬戸詢子/外丸直子/高井和代/井文代/桑和子/高田忍/橋朗子/瀧澤和子/竹村由美子/田中美恵子/田中恵香/田村真佐子/千葉ヒロ子/富沢公明/外山玲子/永井キクイ/長井文子/中川久美子/中村京子/南雲美幸/難波美津子/錦織麗子/根岸孝子/野口京子/長谷川好/林依子/原田七重/廣田恭子/藤田恵美子/間瀬美恵子/松沢直子/松山喜代美/宮崎節子/宮澤ケイ/宮下真理子/八木拓真/矢澤敏之/山ア静/山田尚子/山吹京子/渡辺享子/渡邉久美子/渡邊則子 (2)録音図書製作(62名) 相澤有紀/浅野美智子/石田景子/五十川直子/稲冨かづ子/今井薫子/今井智子/遠藤直子/大関江美子/大平綾子/小川純子/小川雅子/長部亨子/嘉藤百合/狩谷ケン子/北澤江利子/北村房子/木村己与/鯉江初子/小林喜代子/小林恭子/斎藤敬子/齋藤源一郎/斎藤正子/酒井和江/坂上郁代/笹原春美/新保裕美子/杉坂明子/鈴木陽子/須田真由美/須藤幸代/高橋清恵/橋房子/高橋百合子/塚田和子/戸島美江/冨所純子/外山正代/永井美智代/長澤智子/中村一江/中村しのぶ/野村裕美/長谷川裕子/波田野順子/早川京子/林章子/樋山恵美子/平田栄子/深井妙子/布施みさ子/前田久美子/松野恵理子/水落百合子/山田いずみ/山田草子/山田久美子/山本恵子/山森玲子/吉倉千恵/若月しのぶ (3)テキストデイジー製作(28名) 石崎雅裕/大津千惠子/荻野妙子/小幡厚子/小柳千栄子/貝瀬ケイ子/川瀬千賀子/杵淵徹/桐生祥子/桑原はるみ/小池博美/小林喜代子/齋藤源一郎/酒井幸子/佐藤千枝子/佐野民子/鈴木俊一/須田幸子/高野修子/田沢鈴江/田中啓子/寺澤茂子/外山正代/野澤直美/林章子/山田久美子/横田好子/渡邉敏栄 (4)その他図書の装備や貸出返却作業等でご協力いただいた方々(14名) 淺井優子/笠巻高夫/加藤良子(よしこ)/金子征子/川崎眞理子/後藤令子/佐々木恵/周佐慶子/平由希子/田村仁/林章子/早通三枝子/山形百合子/若林康平 〇自立支援室より ■ふれあい・いきいきサロンのご案内 「ふれあい・いきいきサロン」1月から2月の開催のお知らせです。毎月第1と第3木曜日に新潟ふれ愛プラザで開設しています。ご自分の見え方の悩みや生活の工夫、地域の話題など、皆さんでお話し、情報交換をしています。最近は、家族のガイドの仕方や日だまりでの行事、オペラとカンツォーネについてのお話がありました。 皆さんお誘い合わせのうえ、お気軽にお越しください。事前の申し込みは不要です。 日時 1月15日、2月5日、2月19日 いずれの日も13時30分から15時 場所 新潟市江南区亀田向陽1-9-1新潟ふれ愛プラザ 2階 研修室 なお、1月の第1木曜日は1月1日となるため、いきいきサロンはお休みとなります。 〇協会事務局より ■全国視覚障害女性研修大会(新潟大会)開催報告 「第71回全国視覚障害女性研修大会(東海・北信越ブロック 新潟大会)」が、9月3日(水曜)・4日(木曜)の2日間にわたり、新潟ユニゾンプラザを主会場に、社会福祉法人日本視覚障害者団体連合傘下の会員及び関係者約300名が参加し開催されました。 3日午前の全国代表者会議では、日視連女性協議会令和7年度運動方針、事業計画、予算等、7つの議事すべてが採択されました。  午後の研修会1(講演)では、講師に新潟医療福祉大学 教育・学生支援機構中央教育センター 教授の五十嵐紀子氏を迎え、「がんによって得た自由『自分を解放する力』」というテーマで講演をいただきました。研修会2(レポート発表・意見交換)では、「視覚障害あるあるあんな事こんな事、失敗談やそれを乗り越えたこと」をテーマとして、各ブロックから6名の発表が行われ、会場参加者からは自身の体験を交えた感想や質問・意見があがり、賑やかに意見・情報交換がなされました。助言者の日視連吉松副会長、当協会木村理事長からは発表者それぞれに講評・助言等があり、研修会を締めくくりました。その後、全国委員会が開催され、会場をかえて懇親会が行われました。 4日午前の式典では、主催者・歓迎の挨拶に続き、女性協議会顧問である石田昌宏参議院議員、花角英世新潟県知事(代理で鈴木康之副知事)、青柳正司新潟県議会議長、中原八一新潟市長からご祝辞をいただきました。議事では、初日の全国代表者会議及び研修会の報告、宣言・15項目の決議の採択を行いました。15項目の決議は次の通りです。 1.食品の賞味期限、消費期限は視覚障害者にも見やすいように文字を大きくするよう要望する。 2.最低限の文化的生活を保障するために、物価上昇率に連動した障害基礎年金の増額を要望する。 3.地域生活での自立を高めるための歩行訓練を含む生活訓練、及び視覚障害を持つ親が安心して子育てができるよう、育児支援サービスに関する情報提供、利用支援、介助者の確保を要望する。 4.視覚障害女性が家族の介護を担う際に、適切な情報や支援が得られる体制の整備を要望する。 5.医療機関における情報保障(点訳、音声案内、触知案内等)の徹底と緊急時の入院や検査等の代筆代読を含め、医療従事者の視覚障害に対する理解促進を要望する。 6.視覚障害女性が選択できる職業の拡大と、個々の能力に応じた多様な働き方(リモートワーク、短時間勤務等)を可能にする環境整備を要望する。 7.視覚障害女性が行う家事の支援、及び外出支援、移動支援の更なる充実と、地域住民に対する理解促進を要望する。 8.災害発生時における避難情報、避難経路、避難所での生活情報が、視覚障害者にとってアクセスしやすい形で提供されるようにするため、防災計画に視覚障害者の意見が反映されるようにするとともに、避難訓練等に視覚障害者が参加しやすい工夫を凝らし、自助・共助の意識を高めるための啓発活動を要望する。 9.公共トイレはJIS規格に従った操作ボタンの形状、色並びに操作ボタン及びペーパーホルダーの配置とすること。さらに、点字や拡大文字による表示、トイレ個室や手洗い場までの音声案内や点字ブロックの敷設をするよう要望する。 10.飲食店、小売店等で進むサービスの無人化やセルフレジ化に対し、人的支援等の代替手段を設けることを制度化するよう要望する。 11.情報アクセシビリティの抜本的改善と多様な情報提供の推進を要望する。 12.鉄道駅において、視覚障害者が特急券や身体障害者割引を受けた乗車券等を円滑に購入するために、みどりの窓口等、有人の窓口や視覚障害者も利用できる話せる券売機を確保することを要望する。 13.特急列車においては複数の車掌が乗務すること。また、全ての特急券が普通乗車券と同様の割引を受けられるよう要望する。 14.高速道路において、視覚障害者が同乗する車両がスマートインターチェンジを利用した際、障害者手帳の提示で割引が受けられるようにすることを要望する。 15.防犯対策の観点から、無人駅にライブカメラの設置を強化し、指令センター内に係員を配置すること。また、事件・事故を未然に防ぐために、視覚障害者に積極的に声掛けすることを要望する。 次回、第72回全国視覚障害女性研修大会(近畿ブロック 兵庫大会)は令和8年9月3日(木曜)・4日(金曜)にANAクラウンプラザホテル神戸で開催されます。 この度の新潟での大会開催にあたり、ご協力、ご支援くださいました皆様へ、この場をお借りして心より感謝申し上げます。ありがとうございました。 ***** 3 関係団体からのお知らせ ■最近の男声合唱団「どんぐり」の活動 男声合唱団「どんぐり」事務局長で五泉市視覚障害者協会の鈴木洋です。皆さん、ごぶさたしています。五泉市での「アイフェスタ」から、もう3年になるでしょうか。その節は、お忙しいところお越しいただき、ありがとうございました。 どんぐりは、新団員が入ったり、事情があって退団する人もいて、なかなか団員が増えないでいました。 2023年の秋、県の合唱発表会で、北海道で行われる「合唱発表会小編成の部」に推薦され、全国の合唱発表会に出演。「心に届いたで賞」をいただきました。 昨年は、西蒲区の女声コーラスとのジョイントコンサートを西川多目的ホールで開催。混声合唱の素晴らしさを体験することができました。会場には、200人もの方が聴きに来てくださいました。 さらにその女声コーラスと、今年5月、弥彦において2回目のジョイントコンサートを行いました。これらのコンサートでは、私達が創作した創作曲を一緒に演奏することができました。 弥彦のコンサートでは、かつて私達が創作したのぎくの家をテーマにした合唱組曲「のぎく讃歌」のナレーターをしてくださった、元BSNアナウンサーの方が来られ、感動の一場面もありました。 そして、どんぐり結成以来の大きなことがありました。それは、2019年の盲学生との交流会を通して、歌の好きな人が4年後に入団してくれました。その後の練習では、それまでの音楽とは大きく変化しました。 今年、県の合唱発表会で、神戸で開催される合唱発表会「小編成の部」に推薦され、11月に神戸に行く予定です(2025年10月10日現在)。 団員の中には、体調をくずしている人や、親の介護をしている人もいて、必ずしも練習がうまくはできていません。そんな中でも、私達ができる演奏をしていきたいと思います。 今後とも皆さんの応援をよろしくお願いします。 ***** 4 利用者参加コーナー ■ 文芸投稿コーナー このコーナーでは当センターの利用者の方に投稿いただいた俳句、短歌、川柳をご紹介していきます。なお、掲載の順番は受付順といたします。 【俳 句】 非常口 ここよここよと かねたたき (ひじょうぐち ここよここよと かねたたき) さぁ届け 女性の願い 流れ星 (さぁとどけ じょせいのねがい ながれぼし) ボタン付け ちょっと失敗 つづれさし (ぼたんつけ ちょっとしっぱい つづれさし) 角張陽子 さわやかに 黒髪揺らし 秋風や (さわやかに くろかみゆらし あきかぜや) 虫の音は 眠れる夜の 子守歌 (むしのねは ねむれるよるの こもりうた) 木犀の 花が終われば 冬支度 (もくせいの はながおわれば ふゆじたく) 坂上香代子 小春日や 無事をみやげに 旅帰り (こはるびや ぶじをみやげに たびがえり) 北風や フードの紐が 頬をうつ (きたかぜや ふーどのひもが ほほをうつ) 娘来て 何から頼む 年の暮れ (むすめきて なにからたのむ としのくれ 石岡ヒロ子 【短 歌】 コスモスよ 山よと友が 教えくる バスの窓開け 秋を吸い込む (こすもすよ やまよとともが おしえくる ばすのまどあけ あきをすいこむ) 加茂公園 噴水遊具 遊ぶ子ら リスの関所で 吾もはしゃげる (かもこうえん ふんすいゆうぐ あそぶこら りすのせきしょで  われもはしゃげる) ひよこ 躓いて 座椅子と相撲 まったなし 押して倒して 私が勝った (つまずいて ざいすとすもう まったなし おしてたおして わたしがかった) 爆音と 光彩なす 大花火 ぼんやりなれど 病む眼とらえる (ばくおんと ひかりあやなす おおはなび ぼんやりなれど やむめとらえる) 石岡ヒロ子 【川 柳】 あの声は きっとあの方 アイフェスタ (あのこえは きっとあのかた あいふぇすた) アイフェスタ 向かう車内も 愉快なり (あいふぇすた むかうしゃないも ゆかいなり) 石岡ヒロ子 人生を 友と語らう 旅の宿 (じんせいを ともとかたらう たびのやど) 女性総理 何が出来るか 期待大 (じょせいそうり なにができるか きたいだい) 短い秋 こたつや布団 あたふたと (みじかいあき こたつやふとん あたふたと) 小雪 もてなしの 言葉ワサビも 入れてある (もてなしの ことばわさびも いれてある) 虚栄心 財布の口を 甘くする (きょえいしん さいふのくちを あまくする) まごころの どこに触れても 角がない (まごころの どこにふれても かどがない) 渡辺幸栄 <文芸作品募集要領> 1 募集 俳句、短歌、川柳の3部門 2 募集作品  毎回お一人各部門ごとに上限3句、3首以内、自作、未発表の作品。誤字、誤読などを防ぐため漢字や語句にはふりがなをつけてください。 今年度より、本欄に投稿いただいた作品の中から何首かを「点字にいがた」に掲載することとなりました。「点字にいがた」への転載については、その都度の許可をいただきませんので、辞退されたい方は、その旨を投稿の際にお知らせくださいますようお願いします。 3 次回掲載応募締切 1月7日(水曜)までに当センター必着。 4 その他(表彰の実施) 掲載した作品について、にいがたアイサポートセンター内で審査を行い、理事長賞を翌年度の6月号で発表します。 ***** 5 県内主要文化施設の催事情報   施設名、所在地、問い合わせ先電話番号、催事名の順に掲載いたします。 内容については中止または延期となる可能性があります。ご利用にあたっては直接施設に電話等でご照会ください。 <野外施設、博物館> ◆国営越後丘陵公園(長岡市宮本東方町字三ツ又1950番1) お問い合わせ 電話 0258-47-8001 【催事情報】 Xmasステージショー 12月13日・14日・20日から25日 ◆新潟県立植物園(新潟市秋葉区金津186番地) お問い合わせ 電話 0250-24-6465  【催事情報】 野生ツバキと冬の花展 2026年1月4日から2月1日 ◆新潟県立歴史博物館(長岡市関原町1丁目字権現堂2247番2) お問い合わせ 電話 0258-47-6130         【催事情報】 第31回 重要無形文化財保持団体秀作展「日本の伝統美と技の世界」/冬季テーマ展示「小千谷縮・越後上布の手しごと」 開催中 12月21日まで ◆新潟市歴史博物館 みなとぴあ(新潟市中央区柳島町2-10) お問い合わせ 電話 025-225-6111 【催事情報】 大新潟映画展覧会 12月6日から2026年1月25日まで <音楽関連> ◆新潟市民芸術文化会館 りゅーとぴあ(新潟市中央区一番堀通町3-2) お問い合わせ 電話 025-224-5521(チケット専用ダイヤル) 【催事情報】 清塚信也 47都道府県ツアー2025-2026  2026年1月11日 ◆新潟市秋葉区文化会館(新潟市秋葉区新栄町4番23号) お問い合わせ 電話 0250-25-3301  【催事情報】 新潟県立大学音楽教員と仲間たちによるニューイヤーコンサート 〜映画音楽とともに〜 2026年1月11日 ◆長岡リリックホール(長岡市千秋3丁目1356番地6)  お問い合わせ 電話 0258-29-7715 【催事情報】 クラシックラウンジ おしゃべりサロン 2026年1月10日 ◆見附市文化ホール アルカディア(見附市昭和町2丁目1番1号) お問い合わせ 電話 0258-63-5321 【催事情報】 アルカディア少年少女合唱団 新春コンサート 2026年1月12日 ◆上越文化会館(上越市新光町1丁目9番10号) お問い合わせ 電話 025-525-4103 【催事情報】 未定です。 <美術関連> ◆新潟県立万代島美術館 (新潟市中央区万代島5-1 朱鷺メッセ内 万代島ビル5階)  お問い合わせ 電話 025-290-6655 【催事情報】 田畑あきら子展 開催中 2026年1月12日まで ◆新潟市美術館(新潟市中央区西大畑町5191-9) お問い合わせ 電話 025-223-1622 【催事情報】 開館40周年記念 長坂コレクション はじめましての西洋絵画  開催中 2026年1月12日まで ◆新潟市新津美術館(新潟市秋葉区蒲ケ沢109-1) お問い合わせ 電話 0250-25-1300 【催事情報】 ※改修工事のため、令和8年5月22日まで休館予定です。 ◆新潟県立近代美術館(長岡市千秋3丁目278-14) お問い合わせ 電話 0258-28-4111 【催事情報】 描く人、安彦良和 2026年3月7日から5月24日 ***** 6 生活便利情報コーナー 生活を豊かにするグッズや機器等をご紹介するコーナーです。 今回は10月16日から18日にかけて東京・墨田区で開かれた国内最大級の視覚障害者向けイベント「サイトワールド」の機器のご紹介です。約40企業が出展した今回は17回目の開催となります。3日間の累計来場者数は3,108名と今年も盛況ですが、その中から歩行に特化しているデバイスを3つご紹介します。 @スマートケイン2 白杖を使いながらスマホの音声を聞こうとすると両手が塞がってしまい危ない…。そこでトルコのスタートアップ企業が開発したのが、スマホと連動し音声で道案内をしてくれる次世代型の白杖です。さらに搭載されているセンサーが約2m先の上半身の高さにある障害物を検知し、杖の上部(通常ヒモが出ている部分)のスピーカーから音を出して知らせてくれる仕組みになっています。使用方法は杖のグリップ部分に「近くのコンビニまで案内して」などと話しかけると案内が始まります。なおセンサーは白杖を振ると進行方向に対して左右の障害物に反応しますので、基本は振らずに歩行する形になります。2026年に販売を目指しているとの情報もあります。 Aロービジョンハット 電子部品とカーナビなどの車載製品を扱う、長岡市に開発センターもあるアルプスアルパイン株式会社。目の難病を持つ従業員が開発したのが後天性のロービジョンの人をメインターゲットにした道案内と顔周りの障害物の存在を教えてくれる帽子型のデバイスです。見た目は普通のハットですが、中には振動装置とセンサーが取り付けられていますので、方位や歩行する方向を振動の強さで直感的に知ることができます。 Bスマートウォーク 自動車メーカーのダイハツ工業株式会社が開発したのが、見た目は首掛け式のスピーカーに見える障害物検知をするデバイスです。先端部にあるカメラが前方の映像を捉え、本体で解析し、うなじ付近にあるスピーカーから警告音が出る仕組みです。「人」「自転車」「バイク」「車」などの障害物と、「誘導ブロック」「警告ブロック」の種類も判断します。なおこのデバイスはインターネット接続が不要のため通信が使用できない環境でも使用できます。 サイトワールドには商品としてほとんど完成しているものもありますが、むしろ今回ご紹介したデバイスのように来場者の方との意見交換を踏まえ、改良されてさらにユニバーサルなものになっていくものが多くあります。ご興味のある方は是非来年のサイトワールドを覗いてみてください。 ***** 7 編集後記(地域活動支援センター 日だまり・所長 家塚)   今年は梅雨が明けたとたんに猛暑が続き、秋が短く、これから寒い冬が到来します。師走を迎え、いかがお過ごしでしょうか? 初めまして。地域活動支援センター日だまりの家塚です。日だまりに勤務して早10年が経ちました。 この10年で世の中も時代とともにいろいろなことが移り変わりました。私自身、仕事をしていく中で考え方も変わっていきました。 10年前に「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が話題になったことがありましたが、近年では「ワーク・イン・ライフ」と呼ばれる考え方も普及していると言われています。 ワーク・ライフ・バランスとは、「仕事(ワーク)」と「生活(ライフ)」を分けてバランスを取ること。「ワーク・イン・ライフ」とは、「人生(ライフ)」の中に「仕事(ワーク)」がある。働くことを人生の一部として位置づけ、仕事と生活を一体化することで満たされていく生き方。 今まで私は前者の考えで仕事、子育てを両立しながらオン・オフを切り替えて時間的なバランスを重視し、仕事と私生活を分けてきました。子供たちも成人し、手も掛からなくなった今は「ワーク・イン・ライフ」の要素が強くなってきているように感じます。 世間ではリモートワークの普及やまた自分の好きなこと、趣味を仕事にする人が増えてきており時間を有効に活用する働き方に変化しつつあります。 私も日だまりで、梅干し作り、味噌作り、干し柿作り、編み物等々、初めて体験することも多く苦労したこともありました。振り返ってみると、どれもこれも貴重な学びとなり、日だまりでの経験がありがたいことに自分自身にとって成長の場であり、とても感謝しています。 今では家庭で梅干し、干し柿を手作りするようになり趣味の一つにもなりました。この経験が私生活にも生かされ、日常にプラスの影響を与え充実した生き方に繋がっているように感じています。歳を重ね経験を積み、習得したことを喜びに感じ、また自信となりいろいろなことに挑戦したいという気持ちが湧いてきました。 仕事は人生の一部として楽しみ、やりがいを感じながら環境を整え、これからも「ワーク・イン・ライフ」を意識しつつ、仕事に励んでまいりたいと思います。 今後とも宜しくお願いします。 「現状維持」も大切ですが、何か新しいことに挑戦してみるのもよいのではないでしょうか?少しの変化が、日々の楽しさや充実感を広げてくれるかもしれません。   ※この「にいがたアイサポートだより」は、にいがたアイサポートセンターの利用者および関係団体向けとして無料で発行しております。 〜 にいがたアイサポートセンターとは? 〜 協会の施設の4部門(本部事業、視覚障害者情報センター、自立支援室、地域活動支援センター日だまり)をまとめた呼称です。 ※よりタイムリーな情報については、視覚障害者情報センターにてメール配信サービスを行っておりますので、そちらもご活用ください。    ※新潟県視覚障害者福祉協会では、点字資料の製作、CD、デイジーなど録音物の製作を承っております。お気軽にお問い合わせください。 (連絡先 電話025-381-8130(印刷事業部) ※このたよりの点字版製作にあたっては、新潟県視覚障害者福祉協会宛ての競輪の補助金で購入した点字プリンターを使用しております。      次号2026年2月号は、2026年2月13日頃発行予定です! 発行:にいがたアイサポートセンター 新潟県視覚障害者情報センター 社会福祉法人 新潟県視覚障害者福祉協会 (掲載に関する連絡先:新潟県視覚障害者情報センター) 〒950-0121 新潟市江南区亀田向陽1-9-1 新潟ふれ愛プラザ内 TEL 025-381-8111 FAX 025-381-8115 メール tosyo@ngt-shikaku.jp ホームページ http://ngt-shikaku.jp/ 郵便振替:00510-5-93600