新潟県視覚障害者情報センター 事業推進懇談会 記録 1 日時  令和2年11月19日(木)13時30分~15時35分 2 場所  新潟ふれ愛プラザ会議室(新潟市江南区亀田向陽1-9-1) 3 出席者  構成員 (1) 利用者  新潟県視覚障害者福祉協会  会員 関川 美咲枝     新潟県中途視覚障害者連絡会 会員 斉藤 俊雄    新潟県視覚障害者友好協議会 会員 石田 浩子     センター利用者 土田 義人 (2) 関係機関 新潟県立図書館副館長 平田ひろみ      新潟県立新潟盲学校校長 南 誠      NPO法人障害者自立支援センターオアシス 小島 紀代子  (3) 行政機関 新潟県福祉保健部 障害福祉課 施設管理係長 小林 拓(欠席)   (4) ボランティア 点訳ボランティア 杉原 真之  音訳ボランティア 丸山 昭生     事務局 新潟県視覚障害者福祉協会 理事長 木村 弘美 副理事長 栗川 治 常務理事 事務局長 関川 憲司 新潟県視覚障害者情報センター 所長 斎藤 義樹 次長 狩野 みさと 指導員 山口 史明 指導員 石原 優芽乃 4 事業推進懇談会の趣旨等、構成員の紹介、自己紹介 5 挨拶 木村理事長、栗川副理事長 6 進め方、資料の確認、座長指名 7 センター事業に関する説明事項 資料1 運営理念・重点事項 資料2 令和元年度事業概要 資料3 令和2年度事業概要および業務体制 【質問・要望】 《早めの行事案内要望》 (中視連・斉藤)行事等について連絡をもう少し早めに行って欲しい。ガイドさんの手配があるので、2か月位前に連絡をもらえれば助かる。早めにメールにいがた等で周知してもらいたい。 (事務局)今年度はコロナ禍の影響で予定通りの開催ができず、会場確保等の都合で連絡が遅れた状況があった。来年度は新しい生活様式をふまえた上で年間計画を立て早めに情報提供する。 《施設呼称に関する質問》 (音ボラ・丸山)資料1に「視覚センター」という言葉がでてくるが、略称として今後使って行くのか。 (事務局)第4期の指定管理の手上げの際に「視覚センター」という言葉を使うよう指定されたものであり、これに統一するものではない。 当時の資料から抜粋したものであり、紛らわしいので次からは別の書き方に改める。 8 重点事項に関する討議事項 「資料4 利用の促進に関して」 【質問・要望】 《視覚支援デバイス・オーカムマイアイ2に関する要望》 (利用者・土田)オーカムマイアイ2について、昨年現物を見させてもらって良いなと思った。今回、協会の方にも導入されて先日協会指導員と共に外に出て試用させていただいた。 あくまでも個人の評価ではあるが期待に沿わず残念であった。日本製ができれば良いと思うが、助成の方の充実もお願いしたい。今後とも情報をいただきたい。 (事務局)期待に沿えない部分があったのは残念。近年オーカムマイアイ2のようなウェアラブルデバイスが流行し、アップル社のような大手でも開発が進んでいるとのうわさもあり、今後に期待したい。 助成について、新潟市は日常生活用具における拡大読書器の給付対象品目になっており、全国では活字文書読みあげ装置での給付対象品目となっている市区町村もある。 その点では新潟市には頑張っていただいたと思う。しかし、それ以外の市町村では対象になっていないところも多く、地域によって購入の壁ができていることは認識している。 今後、センターとしても働きかけを検討したい。    《生活用具の展示への意見》 (オアシス・小島)生活用具の展示はありがたい、県立図書館と連携するのも良いのかなと思う。 《パンフレットについての意見》 (オアシス・小島)利用者増のためにパンフレットを作成して医療者へのPRをすると良いのではないか。 (事務局)県行政に関わっていた経験から、福祉分野の予算は他部局と比べて少ない。県の了解も得ているが、今後必要なところに予算を組み替えていく方針で進めていく。 用具について、販売者が用具を販売する時には良いことしか言わない。市町村の用具担当者からは、視覚障害者用の機器を日常生活用具の品目に追加するためには 良いことも悪いことも添えて評価を下されば後押しもできると言われている。    《利用者拡大への取り組みに関する質問》 (音ボラ・丸山)利用者の拡大のために視覚障害者以外の方への対応は実施しているか。 (事務局)当センターの図書を利用できる範囲は、県の条例で定められており、その利用範囲は視覚障害者となっており郵送貸し出しを行っている。その他の障害の方には郵送貸し出しはできない。 ただし、肢体不自由の方や学習障害など、視覚による文字の認識が難しい障害の方などは、サピエ図書館のB会員登録を当センターで行っている。 B会員の方にはサピエ図書館のデータを直接利用していただいている。サピエのA会員は視覚障害者、B会員は視覚障害者等が登録している。 《B会員の登録に関する質問》 (オアシス・小島)B会員登録にはドクターの証明のようなものは必要か。 (事務局)B会員の登録の際には、身体障害者手帳の写しを提出していただく事で確認を取っている。近隣の方には1度ご本人あるいは支援者の方に来館いただき、確認を取り、 サピエ図書館の利用の仕方等をお伝えしている。また遠方の方で来館が出来ない方からは、障害者手帳の写しを送っていただく事で確認している。 まだB会員登録ができる事が周知されていないので、今後周知を図っていく事が課題だと思う。    「資料5 利用者への情報提供サービスの充実に関して」 【質問・要望】 《図書選定委員会に関する意見》 (視障協・関川)図書選定委員の活動や選定理由など、施設だよりを見ただけでは伝わってこないと感じる。選定委員の活動やその図書が選ばれた理由などがわかる仕組みがあると良いのではないか。 (事務局)いただいたご指摘はもっともであり、センターとしても選定事由等は利用者にも伝えるべきと感じた。次回の選定委員会で選定した図書を施設だよりに掲載するタイミングで対応する。    《雑誌の目録に関する要望》 (視友協・石田)雑誌の目録のようなものが欲しいという意見が会員から上がった。施設だよりの中で紹介、あるいは何らかの形で検索できるような仕組みを作ってもらえないか。 (事務局)年1回12月に発行する施設だよりで雑誌の目録を更新したという旨の案内を出している。過去には紙媒体での販売という形を取っていたが、今年からデイジーCDでの貸し出しも可能とした。 今年度も12月(※本会の開催は11月)のメールにいがたで広報する予定であった。 「資料6 ボランティアの養成と組織化の推進に関して」 【質問・要望】 《点訳ボランティアの育成に関する意見》 (点ボラ・杉原)ICT進化に伴い、点訳機器の購入負担や高齢などの要因によりボランティアを諦める人もいる。点訳ボランティアは長年の活動で視覚障害者の身にたった視点を持っている。 今後点訳だけではない視覚障害者のサポートボランティアとしての道も考えていきたい。地域には点訳ボランティアが20団体ほどあり、情報センターと連携し、視覚障害者の現状を理解し サポートができるような研修にも協力を願いたい。 (事務局)点訳・音声訳ボランティアは視覚障害者の良き理解者であると認識している。今回点訳ボランティア向けの研修の中で視覚障害の現状についてお話しをさせていただいた。 点訳ボランティアが視覚障害者や晴眼者へ情報提供をすることは何よりも視覚障害者の生活が大きく変わる可能性がある。是非、今後の具体的な中身について打合せをさせていただきたい。 《メーリングリストでの配信情報に関する質問》 (オアシス・小島)メール配信している週刊地域情報トピックスは良い取り組みだと思う。オアシス関係者のメーリングリストで内容を流すことができればと思うが著作権上問題ないか。  (事務局)週刊地域情報トピックスは施設のメーリングリストに登録されている方、主に目の見えない方を対象として、その上で地域新聞の情報を要約・抜粋(一部加工)して製作しているということは 前提においていただきたい。ただし、日視連でも同じように新聞記事の要約・抜粋した内容を関係団体にメール配信するという取り組みを行っており、そちらは転送可となっている。 同じ考えに基づき転送は問題ないと考える。    「資料7 関係機関・団体等との連携・協力の強化に関して」 【質問・要望】 《対面朗読に関する図書館連携についての意見》 (視障協・関川)地元の公立図書館で気軽に対面朗読を受けられれば助かる。そういった面で公立図書館との連携を検討してもらえば公共図書館の使い勝手がよくなると思う。 (事務局)次年度から公共図書館との連携の取り組み開始を検討しており、その中で障害者理解に関する研修や対面朗読サービスの研修についても検討したいと考えている。 《公共図書館の視覚障害者向けサービスに関する意見》 (県立図書館・平田)対面朗読については利用が伸びていないが、サピエを利用したデイジー図書の貸出は人数及び点数とも伸びており、継続して利用がある。 新規利用者の開拓が今後の課題である。また、12月の障害者週間に合わせ「バリアフリー読書展示会」と「読書サポートツール体験会」を予定していたが、コロナ禍の影響で体験会は中止とする。 今後も関係機関と連携しながら、サービスの周知を図っていきたい。 (新潟県視覚障害者情報センターとりまとめ)